滞納問題

競売とマンション内の動産

競売で落札したマンションの部屋の中は様々だ。リゾートマンションで定住していないため、ほとんど何も動産が残っていない部屋。

定住していないにもかかわらず、家具はそのまま、テーブルに食器、お菓子を食い散らかし、ついさっきまで誰かが住んでいたような状態の部屋。

折角落札したのだから、今すぐにでも、汚い物は即刻処分したい。と考えるのが当たり前。あるいはこんな立派な家具はめずらしい。儲かった、得をしたと考える。しかしあせってはいけない。

確かに不動産競売でマンションを手に入れたのだが、手に入れたのはマンションという「不動産」だけである。部屋の中にある、家具、TVなどの動産には競売の効果が及ばないからだ。

通常住まいが競売になった場合は、引越し時に、全てを持ち去る。しかし定住しないリゾートマンションは、部屋の中にそのまま残っている場合が多いのだ。

残っているからといって落札者が動産を勝手に処分するわけにはいかない。競売で自分のウチを取られた。それだけでアタマにきてるはず。相手が悪ければ、処分をしたために器物損壊だとか窃盗だとかで訴えられかねない。

部屋に残された動産の処分を自分勝手に安易に行ってはならないのだ。

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競売による・・・

9月19日また長期滞納物件を競売で取得した。取得したのは管理組合である。競売の申し立ても管理組合である。競売は区分所有法59条による。

59条は迷惑行為排除のために区分所有者の所有権を剥奪する、組合にとって極めて強力な武器である。

迷惑行為排除の典型は、マンションの一室が暴力団事務所として使われ、住民に危険を及ぼす恐れがあり、これを排除したという事例である。

私のところのリゾートマンションでは管理費を納めない、長期滞納者(倒産した法人、所在不明の個人、すでに死亡し相続放棄があったもの)の物件を59条に基づく競売で3件処理した。

競売でも場合によっては「先取り特権」による競売の申し立てを使う場合もある。この場合は優先権を持つ抵当権が設定されていない物件には有効だ。

優先権ある抵当権の登記がある場合は先取り特権では歯が立たず、59条よる競売が有効である。債務が時価を上回っており、先順位の抵当権がある物件には先取特権では競売を進めるのは難しいからだ。

H20.9.20

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管理費滞納問題の確認と整理

滞納管理費の回収問題を考えるにあたり、前提条件として

(1)住宅ローンの債務に比べマンションの価格が大幅に下落している。

(2)そのマンションには住宅ローンを担保する第一順位の抵当権が設定してある。

(3)管理費滞納額が多額である(もしくは滞納額が時価を上回る)

一般的に考えられる滞納回収方法と直面する現実の問題

(イ)先取り特権に基く競売の申し立て (もしくは裁判の判決をもってする競売の請求)

マンションの管理費には先取り特権が認められるが、第一順位の住宅ローンの抵当権が登記されており、しかも大幅な価格下落のため、抵当権者にすら満足な配当ができず、先取特権がある債権者(管理組合)には配当の余地はない。従って管理組合が競売の申立てを行なったところで「無剰余取消し」で競売はできなくなってしまう。

管理費支払請求訴訟の裁判で勝訴し債務名義を得て競売の申立てをしたところで、先取り特権と同じ理由で「無剰余取消し」となる。

このように時価が大幅に下がった物件の滞納管理費の回収は非常に困難なものであった。回収どころか全滞納債権を放棄しても次の正常な所有者に所有権が移転し、その後の管理費が確実に支払われるならそれでも良しとしなければならない。しかしそれを阻害してきたのが競売ができなくなる「無剰余取消し」であった。

(ロ)区分所有法59条との関係

管理費を支払わない事が 「共同の利益に著しく反する行為」 で59条に基く競売の申立てが可能かどうか?(区分所有法59条は前のブログを参照下さい)

また本事例のように「無剰余取消し」の問題はどうなるのか?

以上の2点を考察する。(次のブログへ続く)

2007/7/4

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