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2007年7月

管理費滞納問題の確認と整理

滞納管理費の回収問題を考えるにあたり、前提条件として

(1)住宅ローンの債務に比べマンションの価格が大幅に下落している。

(2)そのマンションには住宅ローンを担保する第一順位の抵当権が設定してある。

(3)管理費滞納額が多額である(もしくは滞納額が時価を上回る)

一般的に考えられる滞納回収方法と直面する現実の問題

(イ)先取り特権に基く競売の申し立て (もしくは裁判の判決をもってする競売の請求)

マンションの管理費には先取り特権が認められるが、第一順位の住宅ローンの抵当権が登記されており、しかも大幅な価格下落のため、抵当権者にすら満足な配当ができず、先取特権がある債権者(管理組合)には配当の余地はない。従って管理組合が競売の申立てを行なったところで「無剰余取消し」で競売はできなくなってしまう。

管理費支払請求訴訟の裁判で勝訴し債務名義を得て競売の申立てをしたところで、先取り特権と同じ理由で「無剰余取消し」となる。

このように時価が大幅に下がった物件の滞納管理費の回収は非常に困難なものであった。回収どころか全滞納債権を放棄しても次の正常な所有者に所有権が移転し、その後の管理費が確実に支払われるならそれでも良しとしなければならない。しかしそれを阻害してきたのが競売ができなくなる「無剰余取消し」であった。

(ロ)区分所有法59条との関係

管理費を支払わない事が 「共同の利益に著しく反する行為」 で59条に基く競売の申立てが可能かどうか?(区分所有法59条は前のブログを参照下さい)

また本事例のように「無剰余取消し」の問題はどうなるのか?

以上の2点を考察する。(次のブログへ続く)

2007/7/4

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管理費滞納問題と59条

管理費の滞納を抱えているマンションは少なくない。特にバブル期に販売され投機目的で買ったリゾートマンションは多額の滞納を抱えている。

販売時の価格が10分の1にもなり、所有者は経済的に破綻状態になれば当然管理費は支払えなくなる。ローンの返済もままならなくなり、価格下落により売却もできなくなってしまう。

こんな状態になったマンションは管理費の回収はできるのだろうか?これが大問題なのだ。価格が下がらなければ、売却しローンを返済し、抵当権を抹消して、他に売却が可能だ。しかし10分の1にも下落すれば返済不能、抵当権抹消不能な状態になる。

抵当権のついたマンションなど誰も買わない。したがって正常な所有者に所有権移転することはできなくなる。

では銀行など抵当権者が抵当権に基づく競売の請求をすればどうなるか?価格下落のため抵当権者も債権の全額は回収できない。まして管理組合は抵当権の設定は無く配当に預かれることは無い。競売で仮に新しい人に所有権が移転したとしよう。新所有者は競売で取得しようが、滞納管理費の債務を前所有者から引き継ぐ。しかし多額の滞納をスンナリとは払ってくれない。結局は免除する、しないの話しとなってしまう。

それ以前に時価をはるかに超える多額な管理費が滞納している物件なぞ、通常の人間であれば競売に参加しない。

こうして管理組合は堂々巡りの悪循環に陥ってしまう。

この解決の糸口になるのが区分所有法59条なのだ。

つづく

2007/7/4

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区分所有法59条(その1)

「マンションの区分所有者は、建物の保存に有害な行為、建物の管理に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない」(区分所有法六条)。 当然のことである。

ではこの六条に反する行為を行なう者がいた場合どのようにしたらいいのか?区分所有法では57条から59条まで「義務違反者に対する措置」の規定を置いている。

57条=共同の利益に反する行為をした者に、その行為を止めるよう請求することができる。

58条=共同生活上の障害が著しく、57条では解決困難な場合は専有部分の使用禁止を請求することができる。

59条=さらに解決ができない場合は、その者のマンションの競売を請求することができる。

59条は悪質な義務違反者の区分所有権を剥奪するものであり、極めて強行かつ区分所有関係を排除するものである。

これら57条から59条までの適用は厳格な手続きを要求されるので、実際に行なう場合はよく研究して欲しい。

実際に適用された事例は

マンションの一室が暴力団組事務所として使われ、その危険性から競売を認められた事例は有名である。

59条の適用は他にも応用できるので研究の価値は大きい。

2007/7/2

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